

歯周病はプラーク(歯垢)によってひきおこされる疾患ですが、自覚症状がほとんどないままに進行します。そのため欧米では、「サイレントディズィーズ」とも呼ばれ恐れられています。また、歯周病の認識も日本に比べたいへん高く、予防対策がしっかり行われています。
日本でも、欧米で行われている予防プログラムを実践することで確実に罹患率を下げることができるはずです。
当院における予防プログラムもそれに準じたものです。(詳しくは予防歯科のページへ)
そして、歯周病の治療に対しても予防と同じく最大の効果をあげるためには、まず口腔清掃を徹底することなのです。
歯肉炎
歯肉炎は、初期にはほとんど症状がなく歯磨き時に出血がある程度ですが、放っておくと歯周炎に移行します。歯周炎になると歯ぐき(歯肉)が腫れて膿がでたり、口臭が発生したりします。
最終的には歯がぐらついて抜けてしまうこともあります。
歯肉炎のうちは早期発見と適切な治療により容易に直ります。
歯周炎
歯肉炎を放置していると歯周炎に移行していきます。具体的には歯根膜や歯槽骨が壊されていきます。 歯槽骨とは顎の骨の歯を支える部分で最後には支えきれずに抜け落ちてしまいます。
※歯周炎まで進行すると歯磨きの改善だけでは対応出来なくなります。
丸山歯科では、歯肉炎・歯周炎ともに症状の進行状況に合わせたプログラムをご用意しています。
当院の基本方針は、お口の中の健康回復を第一に考え、歯の磨き方指導や歯ぐきの治療に力を注ぐことです。
しかし、歯肉の病気は慢性疾患のため軽度の場合は早く治りますが、重度の場合は長期間の治療が必要です。
丸山歯科では患者様の症状に合わせステップ毎に進める治療プランをご提案しています。

期間:2〜3週、来院回数:3〜4回
歯ぐきの検査 ※1(1回目)
歯みがき指導
歯石除去(上下顎2回に分けて行います。)歯石除去をして後、2週間経過してから2回目の歯ぐきの検査を行います。
歯ぐきの検査 ※1(2回目)の結果、必要があれば次のステップに進み、まだ悪い箇所のみ、歯ぐきの「中にある」歯石を取っていきます。

期間:1〜2ヶ月、来院回数:6〜10回
歯みがき指導
歯ぐきの「中にある」歯石の除去(毎回4歯ずつとっていきます。)歯ぐきの「中にある」歯石の除去をして後、2週間経過してから3回目の歯ぐきの検査を行います。
歯ぐきの検査 ※1(3回目)の結果、それでもまだ悪い箇所があった場合、次のステップで、その悪い箇所のみ歯ぐきの手術をします。

期間:2〜5ヶ月、来院回数:10〜20回
歯みがき指導
歯ぐきの手術(悪い箇所のみ、歯ぐきの手術をします。)歯ぐきの手術をして後、2週間経過してから4回目の歯ぐきの検査を行います。
歯ぐきの検査 ※1(4回目、精密検査)

治療後も定期的な検診をお勧めしています。
歯ぐきの検査 ※1
歯みがき指導
歯石除去
ヤニ取り
歯の研磨 ※2
フッ素塗布 ※3
※各ステップごとにご説明をし、お話し合いのうえでご希望に添うよう進めていきます。 疑問な点などありましたらお申し出下さい、また中止したい場合も遠慮なくお申し出下さい。
※1歯ぐきの検査 … 歯周ポケットの深さ、歯ぐきから血やウミが出ないか調べます。
※2歯の研磨 … 歯石を取った所はざらざらとして歯垢がつきやすくなっているので研磨剤で磨いていきます。
※3フッ素塗布 … フッ素には歯質を強くしたり、修復したりする作用があります。

この方は58歳の女性で、初診来院時(写真①,②,③)におっしゃるには「何軒かの歯医者さんに行ったけれど、どこの先生もあきらめ顔でしっかりとした治療はしてもらえなかった」とのこと、
本当のことを申しますと、私もこの方の治療をするのは最初少し尻込みしました。
治療が進めば進むほどドロ沼に入っていきそうで…。しかし、紹介患者様でもあり、たいへん困っていらっしゃるご様子でしたので、勇気を出して全力でお直しすることを決心致しました。
まずご覧になったらお分かりになると思いますが重度の歯周病、それに加えて重度の顎関節症をお持ちでした。初診時もほんの少ししか口が開かず、お話になるのもやっとという状態でした。
あまりに辛い日々が続いたのでしょう、涙顔で来院されたことが今も思い出されます。
そのため初診時はレントゲン検査とブラッシング指導のみを行い、後は十分お話をお聞きすることに集中いたしました。「2〜3日前はほとんど口が開かない状態だった」とのことでした。
数日後、少し口が開くようになってから顎関節症に対する治療器具であるスプリントという入れ歯のようなものを作るための型どりをして治療を開始していきました。
顎関節症治療と歯周治療を平行して行い、数ヶ月後やっとのことでこれらの治療が終わりメインテナンスに移行する時期が来ました。
次は、いかに綺麗に歯をお入れするかという段階に入ります。

写真④,⑤,⑥のように患者様の好みにあった形の仮歯を、何度も何度も作り変え、ご要望にかなった仮歯に仕上げていきます。

写真⑦,⑧,⑨が治療終了時の写真です。歯が長いように思われるかもしれませんが、写真⑩の写真のように仮歯の段階で唇の張りや上唇からどれほど歯がみえるか、 また、唇の位置を検証し、笑ったとき歯ぐきが見える方かどうかなどあらゆる角度から確認を行い、前歯の位置を決定しています。

もうメインテナンスに入って3年目ですが何の異常もなく経過しています。 最近の定期検診来院時におっしゃるには、「以前のことが嘘のように快適に生活しています」とのこと。このようなお言葉を聞くたびに嬉しさと、そして私自身幸せな気持ちになります。

61歳の女性です。重度の歯周病を治してから矯正をし、白い歯で被せ直しの治療をしました。歯肉の色のちがいに注目してください。この方はもう5年経過していますが、今のところ何の異常もありません。
近畿北陸歯科医学大会における発表症例
(2001年10月:京都国際会議場にて)
歯肉炎はテレビCM等でも一般的な言葉として使われるようになったのでご存知かもしれませんがプラークによって引き起こされます。 よく誤解されますが、プラークは食べかすの事では無く細菌のかたまりです。 歯にへばりつき、歯肉炎だけでなく虫歯や歯周炎の原因にもなります。